木造住宅とは?メリットとデメリットをわかりやすく紹介
木造住宅は昔からある日本の住宅の1つであり、現在でも高い人気があります。
馴染みの深い住宅であるものの、どのようなメリットやデメリットがあるのかわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで今回は、木造住宅を建てるメリットとデメリットをわかりやすく紹介します。
これから新居として木造住宅を建てる予定の方は、ぜひ最後までご覧ください。
木造住宅とは?
木造住宅は、柱や梁、土台などの構造体に木材を使った住宅を指します。
建材には、ヒノキやケヤキ、スギが用いられることが多く、木々の香りがすることも魅力の1つです。
木造住宅の屋根にはいくつかの種類があり、多くの住宅に採用されている切妻屋根や、屋根が1面のみの片流れ屋根などがあります。
日本における木造住宅の歴史
昔から日本は木材が豊富だったこともあり、木造建築が一般的でした。
神社仏閣の建設が盛んになった時代に、木造建築の技術が発展したことで住宅にも木造建築が使われるようになり、木造住宅が普及したといわれています。
また、木材の高い通気性や吸湿性が高温多湿な日本の気候に適していることも、木造住宅が日本で主流になった理由の1つです。
鉄骨系の住宅も増えてきた現在でも、日本の一戸建て住宅の約90パーセントを木造住宅が占めています。
木造住宅の寿命
一般的に、木造住宅の寿命は約30年といわれています。
木造住宅では建物の劣化によってリフォームが必要になった場合、リフォームよりも建て替えを選択するケースが多いです。
そのため、ほかの住宅と比べると建て替えるまでの年数が短くなる傾向があります。
手入れの頻度などによっても建物の寿命が変わるため、30年以上住み続けることもできます。
木造住宅の4つのメリット
日本で主流の木造住宅には、いくつかのメリットがあります。
ここからは、木造住宅のメリットを4つに分けて紹介します。
メリット①コストを抑えられる
木造住宅は鉄骨系の住宅と比較すると材料費が安いため、建設費用を抑えることが可能です。
全国平均で、木造住宅は1坪あたり50~60万円、鉄筋の住宅は1坪あたり70~100万円が相場といわれています。
ただし、依頼するハウスメーカーによって建築にかかる費用は異なり、建材自体の価格も木の種類ごとに変動します。
複数の業者で相見積もりを取って、予算を考えながら家づくりを進めましょう。
メリット②調湿性がある
木材は、水分を吸収・放出する調湿性に優れているといわれています。
空気が乾燥したときは、木材中に蓄えていた水分を空気中に放出して湿度を調整します。
一方で、湿気が多い際には空気中の水分を木材が吸収し、湿気を抑えてカビや結露の発生を防ぐことが可能です。
そのため、木造住宅は高温多湿な日本に適しており、快適に過ごせるでしょう。
メリット③落ち着きのある空間が作れる
木造住宅の魅力の1つとして、落ち着きのある空間づくりができる点が挙げられます。
天然の木材には、香りや視覚による癒し効果があるといわれています。
木造住宅を建てる際には天然の木材を使うことで、自然の魅力が溢れる空間となり、ぬくもりのある印象を与えられるでしょう。
木の種類によっても雰囲気が変わるので、モデルルームやカタログなどを見てどの建材をメインで使うのか決めることをおすすめします。
メリット④断熱性が高い
木造住宅に使われることの多いヒノキやスギ、ブナなどの建材は、鉄やコンクリートと比べて断熱性が高いです。
そのため、木造住宅は鉄骨系の住宅と比較して外気の温度変化の影響を受けにくく、暑い夏も寒い冬も1年を通して快適に過ごせるでしょう。
性能の高い断熱材を使用した場合は、さらに断熱性の高い住宅を建てられるのでおすすめです。
▼こちらの記事では自然素材・無垢材の手入れについて詳しく解説した記事になります。
木造住宅の4つのデメリット
木造住宅には魅力が多い一方で、注意したいデメリットもいくつかあります。
ここからは、木造住宅のデメリットを4つ紹介します。
デメリット①鉄骨系の住宅よりも強度や耐久性が劣る
強度や耐久性に優れた鉄骨系の住宅と比べると、木造住宅は強度や耐久性が低いです。
ただし、木造住宅を建てる際には、天井などの四隅に斜めにかける梁である火打梁を配置することで耐久性を高められます。
ほかにも建築方法や定期的なメンテナンスによって対策もできるので、一度ハウスメーカーの担当者に相談するとよいでしょう。
デメリット②職人によって仕上がりに差がある
木造住宅は天然の木材を使用するので、建材によっては品質や仕上がりに差が出る場合があります。
新築で木造住宅を建てる場合には、建材を現場に運んでからその場で加工して建築していきます。
規格の寸法は決まっているものの、細部に関しては現場で職人が加工する場合が多いため、木造住宅の仕上がりは職人の腕に影響されやすい点がデメリットです。
そのため、木造住宅を建てるときはハウスメーカーの担当者と話し合いをしっかりと行い、信頼できる依頼先を選ぶことが重要です。
デメリット③害虫や自然災害の被害を受けやすい
木造住宅は木材を使っているので、害虫や自然災害の被害を受けることがあります。
主な害虫はシロアリで、シロアリは家のさまざまな隙間から入り込んで、建材を食べてしまいます。
防蟻(ぼうぎ)処理のされた建材の使用や薬剤の散布などを日頃から行うことで、対策できるでしょう。
また、近年では台風などの自然災害での木造住宅の被害も多いです。
できるだけ被害を防ぐために、新築の木造住宅を建てる際には基礎工事の段階で災害対策をすることが大切です。
デメリット④耐火性が低い
鉄骨系の住宅と比較すると、耐火性が低いことは木造住宅のデメリットです。
一方で、木材は一定以上の厚みになると燃えにくい性質もあります。
木造住宅に使用する厚みのある建材は、万が一火が燃え移ったとしても、建材の表面の炭化するだけにとどまります。
また、建材の種類や施工方法によっても耐火性を強化することもできるので、ハウスメーカーの担当者と相談しましょう。
木造住宅の主な工法
一口に木造住宅といっても、工法によって印象や機能性が変わります。
そこでここからは、木造住宅の主な工法を2つ紹介します。
木造軸組工法(在来工法)
木造軸組工法は、柱と梁、軸組を組み合わせて枠組みを作り、そこに床や壁を取り付ける工法です。
日本で古くから採用されている工法で、現在も新築で木造住宅を建てる際に最も多く採用されています。
木造軸組工法は、壁ではなく軸組で支える工法であるため間取りを自由に決めやすく、大きい窓を設置しやすいという魅力があります。
また、日本で昔から取り入れている工法なので、施工できる業者の数が多く業者選びに困らないでしょう。
木造枠組壁工法(ツーバイフォー工法)
木造枠組壁工法は、角材と合板をつなぎ合わせて箱状の空間を作り、床や壁を一体化させるように組み立てる工法です。
欧米から入ってきた工法で、2インチ×4インチの角材を主な材料としていることから、ツーバイフォー工法とも呼ばれます。
木造軸組工法と比較すると間取りの自由度は低くなるものの、面で構成されていることから耐震性が高くなるという点が魅力です。
また、設計や施工がマニュアル化されているため、施工業者による仕上がりの差が出にくく、木造枠組壁工法に比べて工期が短いです。
注文住宅で使われる自然素材・無垢材とは?
ここまで木造住宅についてご紹介してきましたが、木材や天然の素材を建築材として活用する「自然素材・無垢材」というものはみなさんご存じでしょうか。
自然素材・無垢材を注文住宅に使うことで、素材が持つ自然の風合いをより楽しむことができます。
こちらの記事では、自然素材・無垢材の特徴や長く住むための手入れの方法を紹介しています。
木造住宅の建築をご検討されている方は、ぜひご参照ください。
木造住宅はコストを抑えながら快適な住まいを作れる点が魅力
いかがでしたでしょうか?
日本の木造住宅は、現在でも一戸建て住宅の約90パーセントのシェアを占めています。
天然の木材には香りや視覚による癒し効果があることから、木造住宅は自然のぬくもりが感じられる空間を作ることが可能です。
コストを抑えられるなどのメリットも多いですが、建材には耐久性や害虫の問題などのデメリットもあります。
そのため、木造住宅を建てる際はメリットとデメリットを押さえておき、信頼できるハウスメーカーに依頼するとよいでしょう。
木造住宅をはじめ注文住宅の実績が豊富なハウスアップでは、お客様のご希望に合わせた設計や施工ができます。
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